OMSAライブラリー
地理的な隔絶性
昭和基地は最寄りの文明圏である南アフリカから4,000km離れており、近隣の越冬基地からも1,000km離れたところに作られています。物資の大量輸送の手段は、年1回、南極の夏の間に日本から航海してくる南極観測船「しらせ」しかありません。航空機も基地には飛来しますが、それも夏の間だけで、冬になると南極の外の文明圏からは完全に孤立します。陸上輸送の手段としては雪上車がありますが、我々が普段乗っている乗用車のようにスピードが出るわけではなく、隣の基地に行くにも何日もかかります。ですので、特に冬の間は非常に重篤な傷病者が発生しても専門家のいる病院に搬送することもまた専門の医師を招聘することもできません。どのような傷病者が出ても2名の医師を含めた越冬隊員だけで対応することになるのですが、当然、越冬中の医師の専門外の傷病者もでる可能性があります。
そのような事態をサポートするため、昭和基地には衛星回線を介したTV電話方式での遠隔医療システムが構築されており、国内の専門家といつでも相談できる体制が整えられています。

昭和基地医務室