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こうした万博というものはある意味、"知のオリンピック"だと私は思います。世界中から参加した多くの国・地域が、それぞれテーマに沿いながら独自の工夫を凝らし、しかも楽しめるような、あるいは参加できるような展示を表現しています。そして何よりオリンピック的なのは、10月30日に開催されたBIE(博覧会国際事務局)デーのとき、同事務局が、三つの分野に分かれて、それぞれ金・銀・銅の表彰式が行われました。"テーマ"、"建築のデザイン""創造的展示"のカテゴリーで各国がそれぞれ表彰されましたが、日本はこの「創造的展示」部門で銀賞を授与されました。

個人的には、2009年秋、満場一致で運営委員会議長に選出され、それ以来、閉幕に至るまで、率直に申しますと、大変苦労をいたしました。

今回の万博は、合計32か国がステアリング委員会、すなわち万博の主催国と参加国が、円滑に万博の運営を行うための会合に参集したのですが、万博の本部がフランス・パリに置かれていることもあり、従前の委員会においてはほとんど、欧州から議長が選出されてきました。ステアリング会合では、公用語が英語、仏語そして開催国の言語、今回は中国語の3つで、議論は通常英語で行われます。議長に日本人が選出されたのはこれまでの万博の歴史ではじめてのことです。特に、就任後の数か月間は、ステアリング委員会の中でたいへん激しい議論が交わされるなど、正直言ってなかなか労の多いものでした。しかし、こうした白熱した議論は今回が特別ということではなく、フランスが議長に選出された先の愛知万博でも同様でした。どの万博においても、立ち上げ段階では議論がぶつかりあうのはよくあることで、そうしたやり取りを経て、最終的に収束し、うまくマネジメントされていくのが通常のパターンなのです。

日本人は、これまでこうした国際会議の場において、3S(Smile, Silence, Sleep)で有名とされています。もちろん、笑顔をたやさず、謙虚に振舞うことは素晴らしいことで、今回の大震災でも、日本人の礼儀正しさは国際的にも大いに評価されています。しかし、国際社会の場においては、明確に自己主張することも大変重要です。その場合、大事なことは話の中身です。英語に関してはネイティブの人と同じような英語を話せなくても、それぞれのお国訛りのある英語で十分通じますので、臆することなく主張しないと分かってもらえません。小生も議長として、会議の本番はもとより、事前や事後の様々な利害の調整に際し、誠意を保つことを心掛けながら、正しいと思ったことは遠慮せずに話すことに徹しました。

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