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このセレンディピティーという言葉は、The Three Princes of Serendip(セレンディップの3人の王子)で知られる、インドやペルシャあたりに端を発する民話を基にしています。セレンディップとは、今のスリランカ、もとのセイロンのことです。この物語の主題は、3人の聡明な王子達の知恵と機転と勇気と愛情によって、偶然にふりかかる様々な災難を乗り越えて多くの人達が幸福になるというところにあります。この偉業は聡明な彼らにのみ可能であったことは、「金の鳥(彼らの聡明さを多として彼らを助ける女神の象徴)はといえば、――全く予期せぬときに現れて急降下してみせるが、それは空を見上げる人だけに見えるのだ、とも言われているのです(よしだみどり訳)」という終わりの一節によく現れています。聡明な人(空を見上げる人)だけが幸福を掴むことができる、ということです。つまり、当人の人一倍優れた能力こそがまず大切なのです。ですから、そこには謙遜の意味などまったくないわけです。

いずれせよ、我々凡人が偶然の幸運を求めて「ウサギが切り株にぶつかるのを待っていたり」、「棚からボタ餅が落ちるのを待っていたり」しても無駄であることだけは確かでしょう。それよりも「努力を重ねた者だけに偶然は訪れる」という言葉を信じ、いつも何かの問題意識を持って「幸運の女神の前髪を捕まえ」ましょう。皆さんのご検討を祈ります。

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金澤 一郎
1941年 東京生まれ。
1967年 東京大学医学部卒業、神経内科医。
英国ケンブリッジ大学に留学後、1976年筑波大学神経内科講師、以後助教授、教授。
1991年より東京大学神経内科教授。この間、東大病院長、日本内科学会理事長を兼任し2002年退官。東京大学名誉教授。
現職は日本学術会議会長、国立精神・神経センター総長、宮内庁皇室医務主管。その他日本医学会幹事、「脳の世紀推進会議」副理事長、医道審議会医道分科会長などを兼ねる。

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